理学療法士の転職回数は何回まで許される?|現役PTが考える転職の目安

転職ノウハウ

「転職回数が多いと不利になるのでは?」

理学療法士として働いていると、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。

私自身、理学療法士として15年以上働く中で、採用面接に関わる立場も経験してきました。応募者側だけでなく、採用側からも転職回数を見てきたからこそ、感じることがあります。

この記事では、採用側の視点も踏まえながら、理学療法士の転職回数について解説します。

理学療法士は転職回数に比較的寛容な職種

理学療法士は慢性的な人材不足が続いている地域も多く、一般企業ほど転職回数が厳しく見られない傾向があります。

病院・クリニック・訪問リハビリ・老人保健施設など、さまざまな職場を経験している理学療法士も珍しくありません。そのため、転職回数だけで不採用になるケースは多くありません。

採用側が実際に見ているポイント

採用面接に関わる中で感じるのは、転職回数の「数」よりも「中身」を見ているということです。

具体的には、以下の点が重要になります。

在籍期間の方が回数より重要

転職回数が同じでも、在籍期間によって印象は大きく変わります。

例えば、

ケース① 5年勤務 → 6年勤務 → 転職(転職2回)

ケース② 半年勤務 → 1年勤務 → 8か月勤務 → 転職(転職3回)

採用側から見ると、後者の方が「またすぐ辞めるのでは」という懸念を持たれやすくなります。特に1年前後の転職が続いている場合は、採用をほぼ見送るという判断をすることもあります。回数よりも、一つの職場でどれだけ腰を据えて働いてきたかが判断材料になることが多いです。

転職理由の「中身」を見ている

転職理由として多いのは、

  • パワーハラスメントや人間関係の問題
  • 業務負担の大きさ
  • 職場の方向性への疑問(自費リハビリの強制など)
  • 生活スタイルの変化(引越し・育児など)

こうした理由は採用側として理解できるものが多く、正直に話してもらえれば評価の材料になります。

一方で注意が必要なのは、転職前から分かっていたはずの条件を理由にする場合です。

例えば「通勤距離が長かった」「思っていた業務ができなかった」など、入職前に確認できたはずのことを退職理由にしている場合は、採用側としても慎重になります。こちらが提示した条件に一度同意しても、後から「やっぱり給与が安い」「思っていたのと違う」という理由で辞めるリスクがあると感じるためです。

資格や実績を過度にアピールするタイプは注意

研修会や勉強会に積極的に参加していることは、採用側から見ても好印象です。しかし経験上、面接で自分の資格や実績を必要以上に語るタイプの方は、職場内でも他のスタッフに対して資格の優劣を持ち込み、職場環境を乱してしまうケースが少なくありませんでした。

学びへの意欲と、それを職場でどう活かすかは別の話です。採用側はその両方を見ています。

転職回数別の目安

転職1〜2回

ほとんど問題ありません。新卒入職後に数年で転職するケースは珍しくなく、面接でも特に深掘りされないことが多いです。

転職3〜4回

転職理由を聞かれる機会が増えます。ただし、理由に一貫性があり在籍期間も一定以上であれば、不採用になるケースは多くありません。前向きな理由を整理しておくことが重要です。

転職5回以上

採用側としてかなり慎重になります。ただし、経験年数との兼ね合いで見ることが多いです。

例えば経験年数15年であれば、単純平均で1職場あたり3年程度になります。やむを得ない事情で1年の在籍が2か所あったとしても、他の職場がそれぞれ6年以上であれば、問題は少なくなります。

転職回数が多い場合は、数だけでなく在籍期間のバランスを合わせて説明できると、採用側の印象が変わります。

管理職として採用で重視していること

採用面接で正直に感じるのは、圧倒的なスキルや資格を持つ「個」よりも、患者さんはもちろん、スタッフを含めた他者との協調性があり、社会性のある方の方が採用後も長く安心して働いていただけるということです。

スキルは入職後に伸ばすことができますが、協調性や社会性は職場全体の雰囲気に直結します。採用した後のことを考えると、この点は転職回数や資格以上に重要な判断材料になっています。

転職回数を気にしすぎる必要はない

「転職回数が多いから応募できない」と考える必要はありません。理学療法士は経験やスキルが重視される職種です。

大切なのは、転職回数を減らすことよりも、

  • なぜ転職したのか
  • 転職を通じて何を学んだのか
  • 次の職場で何を実現したいのか

を自分の言葉で説明できるようにしておくことです。

転職前に整理しておきたいこと

転職を考える前に、以下を整理しておくと、転職後の後悔を減らすことができます。

  • 今の職場の何が問題なのか(職場固有の問題か、業界全体の問題か)
  • 転職で本当に解決できる問題なのか
  • 次の職場に何を求めるのかを具体的にイメージできているか

目的が曖昧なまま転職すると、同じ悩みを繰り返してしまうことがあります。

まとめ

理学療法士の転職回数は、1〜2回程度であれば大きな問題になることは少ないです。回数が増えるほど、転職理由の中身と在籍期間が重要になります。

採用側の立場から正直に言うと、「何回転職したか」より「なぜ転職したか」「どれだけ続けてきたか」「職場での協調性があるか」の方が気になります。

転職を考えるとき、指導や注意がきっかけになることもあります。その指導が正当なものであれば、受け入れて成長するチャンスになります。一方で、不当な扱いや職場環境の問題であれば、転職を検討する正当な理由になります。

大切なのは「職場の問題なのか、自分自身が変えられることなのか」を冷静に見極めることです。転職回数を必要以上に気にするより、自分のキャリアをどう説明できるか、そして次の職場で何を実現したいかを考える方が有意義です。

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